(写真提供:川島さん)
「脳トレ」の生みの親として知られる川島隆太さんは、改葬の経験者。遠方にある実家のお墓を閉じようと決めたとき、思わぬ選択肢が出てきた――(構成:内山靖子)

年に一度のお参りが精一杯

2021年に、千葉県から宮城県仙台市に川島家のお墓をうつしました。もとのお墓は父が建てたものです。両親はともに北海道の出ですが、長年、家族で暮らした千葉に愛着を感じていたのでしょう。

市営霊園の一区画を購入してお墓を建てた父は、故郷の釧路から両親や親戚の遺骨を運び、千葉に納めました。

釧路のお墓はちょっと特殊なものでして、団地の集合ポストみたいなところに、各自の遺骨を入れる仕組みでしたね。お墓という明確な形をしていませんでした。父が釧路のお墓を閉じたのは、自分の両親のお骨を千葉に連れてきたかったからだと思います。

そのお墓を、父が亡くなった25年前に相続しました。とはいえ、僕は学生時代から仙台に住んでおり、もはや完全な宮城県民(笑)。日頃のお墓の管理は母に任せるしかありません。

息子たちはまだ小さかったので、僕ひとりが父の命日や春と秋のお彼岸に帰省し、お参りに通っていました。

しかし父の死から4年後に母が亡くなると、お墓に通う頻度が一気に減ってしまった。息子たちは「お墓に行ってみたい」と言うのですが、仙台からの帰省は1日がかりですし、お彼岸の時期は僕の仕事が忙しいという事情もありました。