「良薬は口に苦し」と言うけれど、周囲の助言や体のSOSには、やはり耳を傾けたほうがいいようで――(「読者体験手記」より)
見た目優先、エアコンはつけっぱなし
女子高生は、到底大人には理解できない生き物だということは、周知の事実。わが家の娘も例外ではない。
年がら年中ミニスカートと短い靴下。寝るときだって、本人が「カワイイ」と言い張る短パンのパジャマを着る。パンツ丈が異様に短いのがカワイイとこだわり、膝丈の、いわゆるハーフパンツは体操服みたいだと馬鹿にする。とても文字にできないほどのおぞましい寝相になっているのがわからないのだろうか? 季節が秋に変わっても、あいかわらずエアコンを一晩中つけっぱなしで寝て、朝には寒そうに毛布にくるまって巨大ダンゴムシみたいになっている。
もちろん、口酸っぱく「冷えは万病の元なのだ」と説明している。しかし、女子高生は健康にまつわるお小言を聞く耳を持たない。何よりも見た目優先なのだ。いや、もしかしたら、小さい頃から常に暖かい格好をさせようとしていた心配性の私に対する反抗なのかもしれない。
ちなみに入浴時も湯船につからないのだそうだ。お湯は張られているにもかかわらず、つかるのが面倒くさいらしい。しかも「お湯が汚いから無理!」などと家族をののしる。誰かが一度でも入ったお湯は汚くて入れないと言うのだ。だったら一番に入ればいいじゃないか。それより、自分の《汚部屋》をどうにかしてから言ってくれ!
冬になればさすがにかなり寒そうだが、娘は頑なだ。何が彼女をそんなふうにさせるのか……もしかしたら、雪女に取り憑かれている? もしくは、『アナと雪の女王』の世界に浸っている?