右から長女の和泉淳子さん、長男の和泉元彌さん、母の和泉節子さん、次女の三宅藤九郎さん。一家が月に1回ほど狂言会を行っている東京・神田明神の境内で
宗家・和泉元彌(いずみもとや)さんを中心に、一家で狂言を継承・普及する和泉流宗家。元彌さんの二人の姉も女性初の狂言師として舞台に立ち、「セッチー」こと和泉節子さんがプロデューサーとして切り盛りしている。過去には苛烈なバッシングも受けたこともあるが、渦中でどのような思いを抱えていたのだろうか。また仕事もプライベートも共にある家族の日常は? 三世代総勢10名に話を聞いた(撮影:本社写真部)

​4人の孫も狂言師として舞台に

東京・神田明神で公演準備の合間を縫って取材に応じてくれたのは、和泉節子さん、長男の和泉元彌さん、長女の和泉淳子さん、次女の三宅藤九郎さん。神田明神では定期的に狂言会が催されている。

ワイドショーのイメージから、節子さんには近づき難い印象を抱いていた。節子さんをトップにいただいた伝統一家は、家族といえどもさぞや緊張感のある一族ではないかと。しかし、写真撮影中も気軽に雑談に応じてくれて安堵する。

神田明神を後にして、元彌さんの長女・和泉采明(あやめ)さん(高3)、長男・和泉元聖(もときよ)さん(高1)、淳子さんの長女・和泉慶子(きょうこ)さん(高3)、長男・和泉和秀(かずひで)さん(中1)と、淳子さんの夫・片山誠人さんも合流。

節子さんの孫は4人ともすでに狂言師として舞台に立っている。元彌さんの妻で女優の羽野晶紀さんは演劇出演中のため、残念ながら姿を見せなかったが、総勢10名、個性豊かな和泉宗家ファミリーは、果たして世間が思うような家族内ストレスを感じているのか。