青木さやかさんの好評連載「49歳、おんな、今日のところは『……』として」。青木さんが正直に綴るエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、ギャンブル依存の頃を赤裸々に告白した「パチンコがやめられない。借金がかさんだ日々」などが話題になりました。今回は「座持ち女子になりたいわたしとして」です。
頑張ってはいないのに
座持ちする女友達がいる。
どんな人がいる場面でも、そこに何人いたとしても、初対面だらけだとしても、全く気にしないで彼女のことを呼ぶことができる。いや、むしろ、どこにきていただいても、大変に助かるのだ。
そんな友人が、わたしのまわりに数人いるが、物凄い能力だと思っている。
聞く力、話す力、楽しむ力、何故だか彼女がいると、場が白ける時間がないのだ。
なんの話でも面白がれるからだろうか、知識があるからだろうか。
彼女もよく話しているのだが、彼女を中心に話が進むわけでもなく、
しかし彼女も控えめにしているというわけでもない。
頑張って座持ちさせているという雰囲気も、ないのだ。