表参道の街を颯爽と歩く小畑さん。帰り道はついウインドウショッピングをしてしまうそうで――(写真提供:大和書房)
「人生100年時代」といわれる昨今。年齢制限100歳までという斬新な求人広告を見て、79歳でミナ ペルホネン「call」のショップスタッフとして働き始めた小畑滋子さんは、大好きなファッションの仕事に出会い、今できることを大いに頑張り楽しむ暮らしをしています。その小畑さんいわく、おしゃれに見せるためには「シンプルイズベスト」が鉄則だそうで――。

おしゃれに見せる6つのコツ――私の場合

おしゃれに見せるために、私なりに心がけていることがいくつかあります。

(1)、まずは、「シンプルイズベスト」が鉄則。流行にのらない、オーソドックスなデザインの服が好きです。シンプルなだけに、質のよしあしが見た目を大きく左右します。綿やウールなど自然素材を中心に、ていねいに仕立てられた服をそろえています。ユニクロなど、安くても質のいいものはあります。

(2)、そのうえで、自分の体形をきれいに見せてくれるものを選びます。自分で言うのは気恥ずかしいのですが、私は、日本人にしては鎖骨がきれいに出ているほうです。友だちにほめられて、自分のチャームポイントだと気づきました。それで、Tシャツやセーターなどの襟ぐりのラインは気にするようにしています。あまり開きすぎず、詰まりすぎない、ちょうどいいラインのものにしています。

ですので、(3)、ときに試着は欠かせません。定番で自分に合うとわかっているものはそのまま買いますが、初めてのものを買うときは必ず着てみて、全身が映る鏡でバランスを確認します。

(4)、印象を決めるのは、色です。白、黒、ネイビーを基本に、アクセントとして差し色を入れるくらいにして全体の色数を抑えると、洗練された雰囲気になります。

(5)、アクセサリーや時計、ベルト、靴などは、その日の気分で選びますが、好みは一貫しているので、手持ちのものならどれを合わせてもたいてい違和感はありません。繊細なデザインよりは、かっちりとしたちょっとユニセックスなデザインのものが多いです。

(6)、大切なのは、着こなし。どんなに素敵な服でも、ただストンと身にまとうだけだと魅力が惹き立たないことがあります。服は生きて動いている人が着てこそのものなので、ちょっと腕まくりをしたり、胸元のボタンを開けて中のタンクトップをのぞかせたりすると、とたんにいきいきしてきます。