断捨離には「散らかりの断捨離」と「汚れの断捨離」があるとのことで――(提供:photoAC)
断捨離とは「断つ・捨てる・離れる」を軸にした、住まいと心の整理のこと。この3つの行動をくり返すことによって、人生を展開させることができると話すのは、断捨離の第一人者であるやましたひでこさん。掃除したいと思いつつ、モノをそのまま放置している方も多いのではないでしょうか。忙しくてもすぐにできる、運が入ってくるとされる「玄関」をきれいにすポイントを、やましたさんがアドバイスします。

玄関は、幸運も不運も入ってくるウェルカム空間

玄関とは入口。何でも入口から入ってきます。

もしも入口がモノで溢れかえっていたら、「入ってくるな」と拒絶しているのと同じ。

入口が汚かったら、汚いモノたちが自分の住処(すみか)だと認識して入ってくる入口になってしまいます。疫病神や貧乏神が自分の住処だと勘違いして入ってくる、なんてことがあってはなりません。

私たちが「汚い」という言葉を発するとき、その意味は2つあります。1つはモノが散らかっていて汚いこと、もう1つは汚れていて汚いこと。

よって断捨離には「散らかりの断捨離」と「汚れの断捨離」があります。

散らかりの断捨離は、不要・不適・不快なモノを取り除くこと。これを「お祓い」と呼んでもいいでしょう。そして汚れの断捨離、つまり「お清め」に取りかかります。お清めとは、まさしく「掃く・拭く・磨く」ですね。

お祓いができていないと、お清めにはたどりつきません。玄関ドアを拭いていますか? 靴箱の扉を拭いていますか?

日々、砂ぼこりが舞い込み、土足で行き交う玄関は汚れが蓄積しやすい空間です。モノを取り除くと、汚れが見えてきます。汚れが見えると、手入れをしようという気持ちが湧いてくるのです。

玄関とはウェルカム空間。お客さまを「ようこそ、いらっしゃい」と出迎える空間であり、自分と家族にとっては「ただいま」「おかえりなさい」の空間です。

そこを美しい空間にしておくことで、幸運の神様は気軽に立ち寄ってくれることでしょう。

『モノが減ると「運」が増える――1日5分からの断捨離』(著:やました ひでこ/大和書房)