平野さんいわく、父親たちの悩みの原因に「仕事関連時間が長い」があるそうで――(写真提供:Photo AC)
共働きが約7割を占める令和時代。改正介護・育児休業法により、男性育児の増加が期待される中、男性が育児をするには多くのハードルが存在します。一方で、産婦人科医として妊娠・出産・育児の現場を見てきた平野翔大さんは、父親たちが抱える悩み、今からできる解決策、そして今後望まれる社会体制について、各種メディアを通じて発信してきました。その平野さんいわく、父親たちが悩んでいる原因の一つとして「仕事関連時間が長い」という事情があるそうで――。

「日本の男性は(海外と比較して)家事・育児をしない」は本当か

なぜ日本では、男性の育児参加が進んでいないのか。

もう少し深掘りすると、なぜイクメンプロジェクトによる「父親への啓発」はここまで成果を挙げられなかったのか。

「夫の家事・育児参加時間が短いと、第二子以降が誕生しにくくなる」ということが明らかになりながら、なぜ育児参加時間を増やせないのか。

ここでは実際の父親の「時間」という観点から、現代の父親が置かれている問題について触れていく。