父親に「家事・家族のケアに割く時間があるのか」
ここでは単純化するために、父親の時間を「(1)仕事+通勤(仕事関連時間)」、「(2)睡眠+食事(生活時間)」、「(3)家事・家族のケア」「(4)自由時間」の4つに分類する。
これまでの比較では、単純に「(3)家事・家族のケア」に割く時間の「量」が少ないことを問題視していた。
実際に調査結果の時間は短いのだから、この意味では「日本の父親の家事・育児の時間が少ない」というのは事実である。
しかし、この議論にはそもそも、父親に「家事・家族のケアに割く時間があるのか」という観点が抜け落ちている。そこを竹原氏は指摘したのだ。
図1~3は2016年時点のデータである。図1は先程の「(3)家事と家族のケア」のみで見た場合である。
確かに日本の父親の家事・育児時間は欧米の2分の1から3分の1と、かなり少ない。