人に打ち明けられない不調や悩み。日々医療は進歩し、治療法が開発されていることも。大切な自身や家族の健康は、ぜひ医師に相談してみてください。女性に多い病気を中心に、症状、原因、治療、予防の4つの観点でご紹介します。第29回は、「下肢静脈瘤」です。
(取材・文/読売新聞 渡辺勝敏)
(取材・文/読売新聞 渡辺勝敏)
この記事の目次
〈症状〉血管が浮き出て、でこぼこに。潰瘍ができることも
〈原因〉静脈が緩み、圧力がかかり、弁が壊れる
〈治療〉レーザー治療が保険適用に。日帰りで根本治療が可能
〈予防〉立ちっぱなしを避ける。ダイエットも効果的
〈症状〉血管が浮き出て、でこぼこに。潰瘍ができることも
ふくらはぎや太ももの静脈内で血液がよどむことで血管が浮き出て、でこぼこになる病気です。見た目を気にして、スカートを避けるとか、温泉に行くのを敬遠するような方もいます。問題は見た目だけではありません。血行が悪くなるので、足がだるく、疲れやすくなり、むくんだり、つったり、かゆみや湿疹が出たり、潰瘍ができたりします。
だるくなるのは立ち仕事をした後、通常は夕方です。夜、寝ている間は、足に血液がよどむことが少ないので、朝起きた時は調子がいいものです。
3対1の割合で女性に多く発症し、美容師、調理師、店員など立ち仕事をする人がなりやすく、妊娠・出産後にひとつのピークがあり、特に2度目以降の妊娠でできる方が多いようです。また、加齢に伴って50歳以降に増加し、潜在的な患者数は120万人と言われています。ご家族に静脈瘤のある方がいると、発症する可能性が高いようです。