日本で誕生し、その後海外に広まっていった発明品はいくつもあります。日本に従来からあったものに着想を得て誕生したものもあれば、意外なものがきっかけとなって開発にいたったものもあるようです。今回は海外でも活躍する日本の発明品の中から5つを取り上げ、その誕生の経緯をまとめました。
母子健康手帳
母子健康手帳は、産前産後の母子の状態や子どもの予防接種記録などを記録するための冊子です。それまで使われていた「妊産婦手帳」と「乳幼児体力手帳」が統合され、1948年に「母子手帳」として誕生しました。さらに1966年に「母子保健法」が施行されたことにより、正式名称が「母子健康手帳」となりました。
母子健康手帳が世界に広まったのは2000年代以降のことです。1990年代に来日したとあるインドネシア人医師が、母子健康手帳の存在を知って母国への普及に動いたことがきっかけとされています。
現在ではインドネシアのみならず、約50ヵ国で導入されていて、導入された国の妊産婦・乳幼児死亡率の低下に寄与しています。