新聞バッグは、表面に見せたい絵柄がうまく配置されるよう工夫して折るのが嶋さんの技。手作りのタグも、チラシの切り抜きコラージュ。じっくり見ると、絵柄と絶妙にリンクしているのが面白い
左右の壁の巨大な作品と、その下および写真中央の新聞バッグが嶋さんの作品。現在、東京都渋谷公園通りギャラリーで開催中の「Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村」の特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」で見ることができる。右壁の連作コラージュの作品名は左から「万華鏡 No.2、No.3、No.4、No.5」
作品名「マグノリア」。マグノリアの花の形をした架空の都市を描いた。立ち並ぶマンションや家は広告から切り抜いたもの●A:マンションの切り抜き写真のコラージュをよく見ると、寝具や寝ている女性の姿が●B:花の中央には、花々の切り抜きと、白いシャツを着て並ぶ女性たちの姿が
巨大な白いお皿の周りを魚眼レンズのようにマンション群が取り囲む作品「ウツボカズラ」●C:ほうれん草、卵、時計……近くでじっと見つめていると、予想外の素材の組み合わせに驚かされる●D:ナイフとフォークが添えられた皿の上には、果物やパン、自動車、宝石などが鮮やかにちりばめられる
嶋さんが暮らす自宅のリビング。これまでに制作した切り絵やコラージュ作品に囲まれて。チラシの切り抜き以外にも、紙を使った繊細かつ大胆な作品が並ぶ
1:玄関に飾られていた切り絵作品「ラフレシア」。編み目のような紙の地層の表面をよく見ると、細い紙がひとつひとつ結んであり、それにより立体感が生まれている2:都市の建築物の切り抜きコラージュを貼り付けた箱を開けると、色画用紙を細かく切り抜いた地層が現れる。四角い箱は「Look Inside」シリーズ。「都会の地下の広がりを表現したの」(嶋さん)。丸い箱は「ガウディ」。3:チラシの切り抜きはハサミで。細かな模様をくり抜く際はカッターを使用する
「紙が私の絵具なんだわ、と考えて。空いた時間にまた、貼り絵の作品に取り組むようになりました」(撮影:大河内禎)