感情を共有出来るコミュニケーション

N)なるほど!さて、このコラムでは音楽の話をしているのですが、音楽とコミュニケーションは関係がありますよね。例えば一緒に音楽を聴くとか、好きな曲を交換・共有するとか、やはり好きなアーティストが同じだったら仲良くなりやすいですし…。白鳥さんは、音楽を使ったコミュニケーションの例があったりしますか?

S)そうですね。やはり、メールとかLINEでお相手が好きなアーティストや曲が分かったら「私も聴いて、この曲、感動しました」などのメッセージを送ったりすると、共通点が出てきてすごく仲良くなったりします。「私は今日の朝、この曲を聴いています」ってYouTubeのリンクなどを送るとか。音楽はその時の感情を伝えやすいし、情報量が多い。実は文章って文字だけなので感情を動かすのが結構大変なんですけど、音楽は自分の感情を伝えたり、相手の感情を動かすのに文字より有利かもしれません。

N)音楽に限らず、お料理とか、映画とかそういったもので感情を共有出来るとコミュニケーション取りやすいですしね。エンタメ、アートはコミュニケーションの良い材料になります。

S)そうですね。実は脳科学では、16ビート、8ビート、4ビート、2ビート、1ビート、つまりテンポ感をその状況に合わせて使います。例えば、相手を起こしたいとか、仕事を片付けたい時は早め、16ビートでお話ししたり。

N)テンポにも通じるお話ですね

S)そうですね。音楽でも、テンポの速い音楽をYouTubeで送ってあげると相手も仕事がはかどったりしますよね。そんな気配りができる人はかっこ良いなと思います。朝、ゆったりした音楽を共有したら相手は眠たくなっちゃうかもしれません。少し軽快な曲を送ってあげて気分を共有できると良いと思います。

N)一方で、私は音楽を創っている立場だからか、考え過ぎるのかもしれませんが、音楽の好き嫌いって、その人に聞いてみないと分からないですよね。音楽ってその人の記憶と紐づいている場合が多いから、例えば自分としては良かれと思って送った曲が、その人の嫌な思い出と紐づいていたりしたら大変だと思ってしまう事もあります。ですから迂闊に曲を送れない(苦笑)。「この人はこの曲、絶対知らないだろう」っていう曲は送ったりします。

S)コミュニケーションでは意外性がとても大切です。意外な事をされたりすると、やっぱりその人に興味を持ちますよね。

N)はい、そうですね。

S)それを使ってらっしゃるんですね。(笑)

N)一応、私も脳認知機能学を学んでいるので。(笑)

S)それを逆にお聞きしたいですね。(笑)