コミュニケーションでの問題事例

N)確かに最近は、Zoomなどで何度もお話していると初めてリアルで会った時に、もう何度も会ってる感覚になる事もありますね。時代が変わってきましたよね。

S)はい。

N)もう少し具体的に皆さんのコミュニケーションでの問題事例とかありますか?

S)婚活の例だと、とってもかわいいし、全ての条件が良いにもかかわらず、コミュニケーションの偏差値が低い為になかなか結婚できない方が結構いらっしゃるんです。
通常の結婚相談所だと「条件が良いので沢山の方と会えば上手くいきますよ!」と言われるそうなのですが、結局、一度は会っても、2回目に繋がらない方がすごく多いんです。それでお相手の方とのやりとりをプライバシーに配慮しつつ見せて頂くのですが、本当に偏差値が低いというか、これは怒るでしょうっていうようなことを平気でやり取りしていて…。でも、ご本人は何が悪いか全く分かっていないのです。
例えばドクターとお付き合し始めた女性がいらっしゃって、男性が朝まで大変な手術を頑張った後、早朝に彼女にLINEをしたんですね。

N)はい。

S)内容は「朝まで大変な手術をしました。ただ自分の身体の事にも気を使っているので、6時に仕事が終わった後に、ジムで筋トレをしてサウナに入って汗をかいて、今やっと帰宅しました」というもの。それに対して彼女は「そうなんですね。私は朝早い出勤で、結構大変で滅茶苦茶キツイです」って返してしまって…。そしたら彼がスタンプで「どうも」みたいに返してきて音信不通。そこで彼女が泣きついてきて「この後、彼からLINEが来ないんです」って言うのです。これって、何が悪いかわかりますか?

N)わからないです。

S)彼女が一方通行のラインをしている状態なんですね。相手が「すごく辛くて仕事で疲れちゃった」と伝えてまず慰労してほしい。もう一つ「体に気を配ってるし、かっこ良く健康でいたいから、ジムにも朝からちゃんと行ってるんだよ」っていう事を褒めて欲しくてLINEてきているんです。それなのに、彼女は両方無視して自分の伝えたい事だけをラインで返していたんです。

それで「コピペメール」って言う応急処置を提案しました。メールなどは全て相手との会話なんだから、例えば「おはよう」って言ったら「おはよう」って相手が言ったことに対してちゃんと答えるのが基本です。彼女はそれに気づいていなかったのです。
「いい加減にしなさい!あなたはコミュニケーションのエラーを起こしているのですよ!」と私に指摘され、彼女は初めて間違いを知ったのです。ただ、メールやLINEは、失敗してもやり直しが効くこともあります。

彼女は失敗したLINEを送って3日後に私に相談してくれました。少し時間は経っていましたが、もう一度、失敗したところに戻って「ごめんね。今読み直したらすごく失礼な事をしてしまいました」「すごく頑張って朝まで働いて、それから筋トレまで偉いなと思いました」って返したら彼のご機嫌が直ったのか、すぐにLINEが来たんですよ。私もよくお酒を飲みすぎて失言しますが、それは取り返しがつかない。(笑)