空腹感を炭水化物で紛らわしていたら

当時、たんぱく質はお豆腐や納豆、魚に卵で十分足りていると思っていたし、野菜中心の食生活はヘルシーだと信じて疑わず、お肉をいただかないことによる空腹感を炭水化物で紛らわしていたものだから、ご飯はお茶碗に3杯くらい構わず平らげていたし、パスタも100グラムでは物足りず、右手で大胆に一掴み、150グラムほどは余裕で食していた。

もしも香川県在住であったなら、朝昼晩とおうどんを3玉ずつは食べていたであろうし、実際、時代劇にてかつらを被るために、ふくよかな顔立ちにしようと、喜び勇んでおうどんや白米を口にしていたのだった。

『文はやりたし』(著:中谷美紀/幻冬舎文庫)

ところが、「甘い物と炭水化物は、血糖値の乱降下の原因になりますし、糖質がビタミンB群を大量に消耗するのに豚肉を食べないから、B群が不足して疲れやすかったり、インシュリンが働き過ぎて低血糖となり、その結果、血糖値を上げようとアドレナリンが分泌されるためにイライラしたり、ニキビができやすくなるんですね」と先生。