我が家にはデデン、とあの父が

大抵の怪我はそうやって冷静に受け止めていたのに、長男の中1の時のこの腰の怪我はさすがに先が心配で、本当はゆっくり休ませてやりたいと思っていた。でも本人は腰の痛みより野球から離れる痛みの方が辛そうで、顔を歪めて悔しがっていた。そして、

我が家にはデデン、とあの父がそびえ立っている。

小学校の時から体が大きくなるにつれ、力が付いてくると打球が遠く飛ぶようになるものだ。

俄然野球が楽しくなり、中学、高校、その先の世界に憧れてどんどん練習などの強度が増していく。その中で、まわりからのプレッシャーや期待度に見合う活躍をしなければと、無理をしだす子も多い。

翔大も中1の夏、念願の世界大会出場後に「さあ!これからさらに上級生の中でやっていかねば!」と張り切っていた矢先、グングン大きくなる自分の体と骨格のバランスが崩れて腰に負担がかかり「カリッ」と音がし始めたのが、ちょうどこの11月すぎごろだったのだ。

あらためて現在中1の次男を落ち着いて見ると、小学校高学年から中学の3年間くらいは、心と体が劇的に変わっていた。本当に複雑で敏感な時期なんだなぁ、と感じる。
中1から中2、中3の3学年はそれぞれ「人間の進化の図」のように、体格がはっきりと違っていくのがわかる。これだけ外見の大きさが変わっていく3年間に、筋肉や骨格、内臓、そして心の中まで全部同じように揃って成長していけるものだろうか…バランスの崩れもあって、怪我も多くなってしまうのかもしれない。

私の手の指輪ダコ。手をつなぐと硬いので、息子たちは小さいとき、私がバットを振っていると思ってたらしい