「BBA団地」のアイディアが次々飛び出し、客席の女性たちも大きく頷く

BBA団地は国ですから

スー すでに、家を改修する話題が出ていましたね。

三浦 なんの相続権もない他人が、我がもの顔で改修を提案する。(笑)

スー 私が考える団地では、集まる女性は元専業主婦もいれば、手に職を持っている人もいる。たとえば昔ウェブデザインをしていた人には、管理費のなかからソフトを買って、団地のウェブサイトを作ってもらう。そして料理好きの主婦だった人が天然酵母のパンを作って通販で売る。名づけてBBA(ババァ)パン。ナチュラル派の人に絶対受けますよ。

三浦 BBAパン!

スー みんなでゲラゲラ笑ってしゃべりながら、パンを作って。

三浦 楽しそう。パン作りが苦手な人は、梱包や発送、伝票書きを担当すればいいですね。それから定期的に敷地内でマルシェをやって、お惣菜や手芸品も売って……。

スー そう。そして仕事好きな人には、“外貨”を稼いでもらう。三浦さんは文章講座とか開けそう。

三浦 外貨を稼ぐために。(笑)

スー BBA団地は国ですから。

三浦 みんなで助け合って楽しく暮らすために、経済をどうまわすかは、避けては通れない問題ですものね。

スー 共有スペースでは、たとえば「今日は夕方6時からご飯を持ち寄って、懐かしの映画『バグダッド・カフェ』を見ましょう」とか。

三浦 最高! 私は、自分の人生のすべてと言っても過言ではない蔵書のマンガを友人と持ち寄って、小さな図書室を開きます。会員制のボーイズラブ系のコーナーも作ると、趣味を同じくする若い女性もけっこう集まりそう。それから、託児所も作りましょうよ。

スー たぶん看護師や保育士とかの資格を持っている人もいるだろうし、若い命からエネルギーをもらえるからね。シングルマザーも受け入れて、外で働いてもらって、BBAが子どもを預かる。

三浦 いろいろな年代の、いろいろな立場の人が集える場所になりそう。そしてBBAが異文化のつなぎ役になる。理想ですね!