デパートのバーゲンでうきうき気分

補聴器や紙おむつなど、現実的な話が続いたので、ここでちょっと楽しい話題を。

先日、仕事で午前中に出かける機会があり、帰りにデパートに寄りました。水戸黄門ではありませんが、お供は助手の2人。最近の私はヨタヘロが進んで歩くのが大変なので、デパートで車椅子を貸していただき、助手に押してもらいました。まずは大食堂で食事。久しぶりに“女子トーク”を炸裂させながらのランチは、とても楽しい時間でした。

以前はそれなりにお洒落を楽しんだものですが、コロナ禍以降、以前ほど外出をしなくなったこともあり、ここ数年、1枚も服を買っていませんでした。そもそもデパートに行くのも半年ぶり。車椅子でファッションのお店を眺めているうちに、「あらぁ~、楽しい!」と、うきうき。折しもバーゲンの季節。

(イラスト=マツモトヨーコ)

買い物をしなくても、見ているだけで気分が高揚してきます。結局、きれいなグリーンのジャケット1着と、Tシャツ2枚を買いました。明るい色のジャケットを着ると、気持ちも上がりそう。車椅子を押してくれたお礼に助手にもTシャツくらいプレゼントしたかったのですが、残念ながら固辞されました。

私はもう子どもを養う必要はないし、猫の食い扶持さえあれば十分です。でもたまには、小洒落たブラウスやTシャツを買えるくらいのゆとりがあって、ありがたい限りです。デパートに限らず、女性にとって、買い物は最高の娯楽と言ってもいいかもしれません。なにしろ、選択権は100%こちらにあるのですから。

最近はデパートも、高齢者需要に注目しているようです。デパートによっては、コンシェルジュがタクシーを呼んでくれ、タクシーまで荷物を運び、手も引いてくれるなど、サービスが行き届いているところもあります。