アッカーマンシア菌
最近、寿命を短くしたマウスにアッカーマンシア菌を投与すると、寿命が回復することを示した論文が発表されています。
マウスの特定の遺伝子をノックアウト(機能欠損型の遺伝子を導入すること)すると、寿命を短くすることができます。
そのマウスにアッカーマンシア菌を投与すると寿命が延びたのです。つまりマウスの寿命を決めるのは、環境的な要因も大きいということが示されたわけです。
よく寿命は遺伝子がほぼ決めているといわれますが、そうではなく、腸内細菌などの環境的要因も大きく関わっている可能性があるということです。
この論文を発表した研究グループは、すでにヨーロッパでアッカーマンシア菌の培養に成功していて、サプリメント(健康補助食品)も開発されています。
ヒト臨床試験データも発表されていますが、アッカーマンシア菌のサプリメントを投与すると、肥満や糖尿病、脂肪肝などが改善し、腸管のバリア機能もよくなることが明らかになっています。
研究者たちの間では有名な話題ですが、いずれこうしたサプリメントが日本にも入ってくるでしょう。