内藤先生「実は誰でも簡単に自分の腸内フローラの状態を、ある程度知ることができる方法があります」(写真提供:Photo AC)
腸内環境をより良い状態にするため、食事に気をつけたり、運動をしたりする活動を指す「腸活」。近年ではブームにもなっていますが、腸内細菌を長年研究してきた消化器専門医の内藤裕二先生によると、人の腸内細菌のかたまりである「腸内フローラ」がそのカギとなるそうです。「腸内環境が改善されれば、腸内細菌が関わっていると考えられる病気を予防できる可能性がある」と話す内藤先生が教える、簡単に腸内フローラの状態を知ることができる方法とは――。

便は腸内フローラの共通言語

腸活を始めるにあたって、今の自分の腸内フローラが健康的なのか、そうでないのかを知りたくはありませんか?

腸内フローラを詳しく知るには、腸内フローラ検査サービスを受けるのが一番ですが、少しハードルが高いと思う人もいるでしょう。

実は誰でも簡単に自分の腸内フローラの状態を、ある程度知ることができる方法があります。

それは自分の便をじっくり観察すること。腸内細菌の研究はいろんな人の便を採取して調べることから始まります。これは昔も今も変わりません。

昔から便の色や形を見て、腸内フローラが健康的かどうかを観察する方法が世界中で行われてきましたが、この評価方法は世界共通。腸内フローラを調べるための共通言語といってよいかもしれません。

まず定期的な排便があるかどうか。次に便のニオイがきついかきつくないか。そして便が硬いかやわらかいかも重要です。つまり「頻度」「ニオイ」「硬さ」の3つがチェックポイントです。