中医学的 大雪の暮らしかた

・心と身体の状態

日照時間が減り、身体を動かすエネルギーとなる「陽気」が減り、代わりに自然界では「陰気」が強まる頃。陽気が減ると、おのずと気分も落ち込みますから、言葉通り“陰気”な気持ちになる人が増える傾向にあります。

『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)

また、寒さによって身体が緊張してこわばり、肩や首周りのこりの症状が悪化。身体の状態に比例するように、こころも塞(ふさ)ぎがちになるかもしれません。

この時期は最低気温が1桁にまで落ちる一方で、お昼くらいになると思いのほか暖かくなるなど“寒暖差”が激しく、身体に大きな負担がかかっています。

・起こりやすい不調

師走(12月)ならではの忙しさも重なり、疲労感・不安感・ストレスなどが強くなる頃です。

ただでさえ、寒さから身体がエネルギー不足に陥りやすい時期ですが、昨今はコロナ禍における負担や不安が知らぬ間に拍車をかけ、なかには、夜中に目が覚めてしまう・ふと涙が出てくる・将来が不安になるといった、こころの不調が見られる人も多くなることでしょう。

生命の源である腎が弱ると、足腰が弱る・トイレが近くなる・骨が弱る・髪が薄くなる・ビクビクしやすくなる・怖がりやすくなる、あるいは男女ともに不妊につながることもあります。