久しぶりの同期会で感じたこと
収録されている撮りおろし写真は、『DREAMGIRLS』が終わった頃の撮影なので、今年の春の顔です(笑)。自然な柔らかい笑顔になっているかと思うのですが、宝塚時代しか知らない方が見たら、ちょっとびっくりするかもしれないですね。
私自身も写真を見て「こんな自分がいるんだな」と思ったんです。“柔らかさ”って自分の中にはないイメージだったので、「意外と私、そういうときもあるんだな」と思いました。
かといって、特にオフのファッションが変わったとかではないんですよ。退団した直後って、なんでしょうね、1回ワンピースを着てみようとか、スカートを履くのもね、一大事件! みたいなところがあるんですよね。
そんな時期を過ぎて、今は「やっぱりシンプルな服が好きだな」というところに戻ってきました。色々組み合わせたりするのは得意じゃないので、本当にシンプルで、組み合わせやすかったり、着心地が良いものだったりするものが好きです。
そうやって一周した後だったので、この本の撮影で柔らかさを感じる服を着ても、違和感がなかったのかなと思います。
そういえば先日、久しぶりに「同期会」(宝塚の同期だけで集まる同窓会)があったんですよ。私たち89期生は今年でデビュー20周年なので、一度集まっておきたいねというので。ここ数年は集まれなかったこともあり、久しぶりに会う同期は、子育て中の人もいれば、舞台の稽古中という人もいて。
それでも皆変わらなくて嬉しいなと思っていたんですが、一番様子が変わった人は誰かという話になって、「もしかして、私?」と(笑)。確かに、前回と今回の間で一番振り幅がすごいのは私かもしれないですが、「こんな柔らかい感じの姿、見たことない」とまで言われたのは面白かったですね。
特に、下級生時代を共に過ごした花組時代の同期とは、苦楽を共にして、幾多のピンチを乗り越えてきた仲。あの時は大変だったけれど、20年経てばこうやって皆で穏やかに笑い合う未来がくるんだなって、そう感じられたのが嬉しかったです。