人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

シニア世代の家族の現状

現在のシニア世代は、平均的に子どもは2人くらいでしょうか。その2人とも都会に出てしまい、親は地方で暮らしている。

やがて親の1人が旅立ち、1人が残されたとしても、親が都会に移るのは難しいし、子どもは生活上、都会を離れられず、簡単に親の住む地に帰ることはできない。

このようなモデルケースが多いのではないでしょうか。

つまり、男性も女性も、やがて「ひとり老後」になることを頭に入れておいたほうがいいということです。

といっても、不安がったり、寂しいと思うのは早計です。最近は、子が同居を申し出ても、「一人のほうが気ままだから」と親側が同居を拒むようで、むしろ積極的にひとり老後になるケースも少なくありません。