斬新な発想
同じような反応は、たとえば「猫カフェ」を併設している会社にも、寄せられているという話を聞いたことがあります。
「猫に優しく、動物を大事にしてくれる会社なら、働く人一人ひとりもきっと大切にしてくれるに違いない」と考えるのでしょう。
マッチョと猫を同一視しているわけではありません。でも、どの業界でも、これまでにない価値を新たに作ろうとするなら、従来の常識の枠に収まらないような斬新な発想が求められます。
SNSを通じてメッセージを寄せてくれた人たちは、そんな気配を私たちに感じてくれたのでしょう。
ビジョナリーのインスタグラムのフォロワー数は、フィットネス実業団を作ってから一気に増えて1万を超えました。この数字は、他の企業のフォロワー数と比べて自慢できる数ではないとしても、介護業界のフォロワー数としては画期的なもの。
実業団の活動を通じて、介護業界への関心を高めて、それが業界を変える第一歩になっているという確かな手応えを得ています。
2020年には、うちのスタッフの結婚式の余興で、出席した実業団の選手たちが上半身裸でプチコンテストを行った模様をSNSにアップしたところ、「いいね!」が6万を超えて大いにバズったこともあります。
現在、SNSなどを介した年間の入社問い合わせ件数は300件程度。その10%にあたる30件ほどが、フィットネス実業団への問い合わせとなっています。
※本稿は、『マッチョ介護が世界を救う! 筋肉で福祉 楽しく明るく未来を創る!』(講談社)の一部を再編集したものです。
『マッチョ介護が世界を救う! 筋肉で福祉 楽しく明るく未来を創る!』(著:丹羽悠介/講談社)
第1章 フィットネス実業団はこうして生まれた
施設介護へのシフトが、フィットネス実業団を生み出しました
第2章 介護ビジネスこそが日本を救う
「なりたい自分」を諦めてなくてもいい世界にします
第3章 介護が教えてくれた「出会えてよかった人」でいるための方程式
第4章 ゼロからの介護ビジネス経験が生んだ“へそ曲がり”の仕事術
「ホウレンソウ」不要な組織こそが最強です
第5章 どん底の私を介護が救ってくれました
憧れの美容室で社会人としてスタート
第6章 ファミリービジネスからビジョン経営へ