注意バイアス

認知バイアスにはいくつかの種類があるが、私のいちばんのお気に入りは「注意バイアス」だ。

注意バイアスとは、過去の経験や個人的な関心によってある特定の刺激に注意が向きやすくなっている状態で、「思考が現実をつくる」という考え方の科学的な根拠にもなっている。

『まっすぐ考える 考えた瞬間、最良の答えだけに向かう頭づくり』(著:ダリウス・フォルー・桜田直美/サンマーク出版)

注意バイアスによると、人間の知覚は思考の影響を受ける。そして当然ながら、人は知覚によってどんな行動を取るか、どんな判断を下すかを決め、その行動や判断が人生を決める。

だから、もしネガティブなことを考えているなら、人生の見方もネガティブになる。これが、注意バイアスの基本的な考え方だ。人間の思考の仕組みは複雑でわかりにくいと思うかもしれないが、実際はこのようにごくシンプルでもある。