ユーモアを持って“老い”を面白がり、人生を思いっきり楽しまなければ損!(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表している「令和4年簡易生命表」によると日本の平均寿命は、男性が約81歳、女性は約87歳だそう。年齢を重ねるごとに「老い」を感じる場面は増えますが、91歳で評論家として活躍している樋口恵子さんは、「せっかくの人生、機嫌よく生きなければもったいない!」と話します。さらに樋口さん、「人の心を動かす言葉の力を信じてきた私は、ユーモアの力も信じている」と言っていて――。

「老い」をユーモアで笑いとばす

「ローバは一日にしてならず」。

数ある自作の造語のなかでもいちばん気に入っています。言わずもがなですが、「ローマは一日にしてならず」のもじりです。

ほかにも「老人よ、財布と大志を抱け!」は、講演会で皆さんから笑いを頂戴しますね。

いままでずいぶんたくさんの造語を本に書き、講演でご披露してきました。もともとダジャレも好きだし、ユーモア第一主義。そんな私にとって、造語の発明は楽しい時間です。

ご披露すると皆さんが笑ってくださるのでうれしいし、張り合いがあります。それに造語には、ひとことでパッと言いたいことが伝わる、というよさもあります。

さて、その「ローバは一日にしてならず」。年齢を重ねていくなかでは、男女ともども、膝や腰が痛くなったり、立ち上がるとき「ヨイショ」と思わず声が出たり。

やがて段差がないところでもつまずいて転ぶ「転倒適齢期」が訪れます。

「転倒適齢期」も最近の会心の作です。

老いは男にも女にも訪れますが、男性の平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳(2022年発表)と女性のほうが長寿の傾向がある分、ローバ(老婆)として生きる時間が長いのが実情です。

とはいえいまの時代に生きる私たちは、ローバになる速度も昔にくらべてゆっくりです。