自分にとって快適な範囲で食べる

かくいう私も、以前は料理が嫌いではありませんでした。とくに中華料理が得意で、酢豚なんて、ちょっと自慢したいくらい。ところが80を超えた頃から料理が億劫になり、適当な食事ですませていたところ、低栄養で貧血になってしまいました。

それからは、週に2回来ていただいているシルバー人材センターの方にお惣菜を作り置きしてもらったり、娘にお惣菜や冷凍食品を買ってきてもらったり。冷蔵庫を開けると何かしら入っているので、助かっています。

ちなみに朝起きるのは9時頃。ヨタヘロしながらゆっくり身支度を整え、リビングルームで牛乳をコップ1杯飲みながら新聞を3紙読んでいるうちに、あっという間に昼近くになってしまいます。そこで朝昼兼用の食事をとり、夕食は仕事がなければ6時頃。

1日3食が健康維持の基本とおっしゃる方もおり、それももっともだと思います。ただ、何をするにも時間がかかるヨタヘロ期ともなると、1日に3回食事をして後片付けをしていると、それだけで1日の半分くらいを費やしてしまう気がします。

105歳まで長生きし、晩年まで仕事をなさっていた医師の日野原重明先生が「朝はオリーブオイルと牛乳、昼はクッキーと牛乳、ちゃんとした食事は夕食だけ」とおっしゃったことで、ほっとした方も多いと思います。私もその一人。そのかわり2食で栄養のバランスをとるように気を配り、とくにお肉や魚、卵などの動物性たんぱく質は心して食べるようにしています。

人生100年時代。まだ先は長いと思います。みなさんも無理はせず、「調理定年」と「葬式定年」を取り入れてみてはいかがでしょう。