独立後もマイペースで
仕事を取り巻く環境が変わり、今年からSNSなるものを始めました。といっても、それ以外に特に変わったことはなく。仕事に対する考え方や取り組み方はこれまで通りです。本当はもっとしっかり自己管理をしなくてはとか、意識を変えていかなくちゃいけないのかもしれませんが、僕は相変わらずマイペースで。
でもマイペースだと思っているのは自分だけで、周囲の人からみたらちょっと変わった人なのかもしれませんね。僕は前の事務所でも、踊らない、歌わない異端児でしたが、それが許されていたことに感謝しなくてはいけないと思っています。
ただ自分の我儘を通したいというのはないんです。みんなが円滑に動けばいいなと思っているし、円滑に動かなかった時に何とかしたいという気持ちもあります。なのでギスギスしているのは嫌だというところは我儘。で、みんなが心地よく自分達のペースで動いているなと感じられることが僕の中でのベストなマイペースです。マイペースというと穏やかでおっとりとしていてというイメージを抱きがちですが、わりと芯はあるのかも。ブレていたいなぁと思いつつ、ずっと変わらないので頑固です(笑)。
40歳という年齢については、先輩たちが「40になると途端に体力が落ちた」と口をそろえて言うので、きっとそうなんだろうなと。でも年齢にはあまりこだわってないというのが正直なところです。できなくなったことを惜しむより、できるようになったことをみつめていたいと思うだけです。
たとえば昔は長ゼリフも一発で覚えることができたけど、今はそうはいかなくなりました。その代わりにその場に応じて演じることの大切さに気づいた自分がいます。僕がセリフを言う、すると相手がこういうトーンで返す、とは限らない。僕は相手が強い口調で返すことを想定していたのに、相手が意外とサラッと返してきた場合、そのトーンを受けて自分がどう出るのか? といった柔軟性をもっと養っていきたいと考えています。とにかくいい作品作りに貢献したい。『儚き光のラプソディ』に出演できること自体が嬉しいし、たくさんの方に観ていただけたら最高です。