アニサキス豆知識 その2

〆てもあぶっても生きています

(4)アニサキスは、内臓から身に移動する

アニサキスの幼虫は魚介類の内臓に寄生していますが、魚介類の鮮度が落ちてくると、内臓から身(筋肉)に移動します。

だから、さばいていない魚介を料理する場合は、「鮮度がいいうちに内臓を取り除き、鮮度がいいうちに身を食べる」これが魚介を生で食べる際のアニサキス対策の基本。内臓を生で食べないこともアニサキス対策のひとつです。

(5)アニサキスは、噛んでも死なない

「よく噛めばアニサキスは死ぬ」という説がありますが、アニサキスはゴムのように弾力があり、歯ではかみ切れない可能性が高いようです。だから、身を包丁で刻むほうが確実にアニサキスを死滅させられます。つまり、アジのタタキやナメロウは、アニサキス対策としてはとても理に適った料理です。

(6)アニサキスにやられたら、猛烈な痛みが何日も続くことも……

アニサキスの幼虫が胃壁に食いついたら、食後3~4時間後から十数時間後に、激しい腹痛、悪心、嘔吐を生じます。腸壁に食いついたら、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、吐き気や下痢、発熱などが起こります。

アニサキスは胃酸でもすぐに死なないので、数日間痛みが続くことも珍しくありません。また、ひどい場合は、じんましんや呼吸困難などのアレルギー症状や、腸閉塞を起こすこともあります。