「“するするバナナ”は、うるおいがあるので力まずとも出ます。また、消化された食べ物が大腸を通過する速度(=便が形成される時間)をトランジットと呼びますが、これが遅すぎず、速すぎもしないときに理想の便が形成されるのです。自分の便がいまどの状態なのかをチェックしてみてください」(下の「ブリストルスケール」参照)

 

食物繊維を多めに摂り腸内環境を整える

理想の便を本来の便意で出すには、まず食生活の見直しが必要です。

「便になる材料がなければ出るものはありません。便の中身はおもに食物繊維なので、意識して多く摂る必要があります。また、腸内環境を整えるために納豆や漬物などの発酵食品も積極的に摂りましょう」

一方で、自律神経を整えることも大切です。

「腸のはたらきは自律神経の支配下にあるため、そのバランスが乱れると便秘や下痢などの排便トラブルが起きやすくなります。自律神経が乱れる原因はさまざまですが、見過ごせないのはストレスです。現代はストレスと無縁の暮らしをするのは難しいですが、趣味を楽しんだり体を動かしたりして、少しでも発散することが大切です」

具体的な方法は次のページから紹介します。もし、食生活を変えたり自律神経を整える工夫をしても、便が出なかったり便意を感じられない場合は、何らかの病気が隠れている可能性が。その場合は、排便トラブルの専門医を受診することをおすすめします。

●ブリストルスケール