【Case4】愚痴っぽい友人に疲れ気味

数少ない気心の知れた友人は、夫を亡くしてから愚痴が多くなりました。悪気がないとはいえ、「あなたは優しいご主人がいるからいいよね。私なんて……」と卑屈なことばかり言うのです。彼女を励ましたいけれど、会うのも億劫になっています(73歳・主婦)

《対等な関係を目指して》

本来、人間関係はギブ&テイクが基本。精神的に対等であってこそ心地よいつき合いができるものです。ですが、この愚痴を聞いてほしい友人のように、テイクばかり求める人もいます。相談者はもっぱら聞き役で、役割が固定してしまっている。これでは対等とは言えません。

友人は、つらい思いを吐き出す相手があなたしかいないのでしょう。今後も関係を続けたいのであれば、率直に思いを伝えるべきです。「あなたとはこれからも友だちでいたいけれど、いつも愚痴を聞くのは少ししんどいの」と。

明らかに友人の様子が以前と変わったのであれば、カウンセリングを勧めるのも一つの方法。「最近の落ち込んでいるあなたを見ていると心配。心療内科で話を聞いてもらうだけでもラクになると思う。心細かったら、私も一緒に行くよ」と誠実に声をかければ、相手も嫌な気持ちにはなりません。

もう一つおすすめなのは、気分転換を図ること。「励まさなきゃ」とあれこれ気を使って会話をするのではなく、緑の多い高原や山などに出かけてみましょう。自然の中で一緒に歩くだけでも気分がよくなり、ネガティブな言葉も少なくなりますよ。