衰えはあって当たり前

若い人が着ているからと、同じファッションを追い求める必要がありますか。メイクも、厚塗りメイクや派手なメイクで、若く見せる必要がありますか。

周囲の目には、「そこまでして若く見られたいのかなあ」「あ~あ、あんなに若ぶっちゃって」とあまりにも悲しい結果に映っているかもしれません。

これまで歩んできた年月は、それなりの風格も味も培ってきています。若い世代にはない、その風格や味を否定的にとらえるのは、自分の人生そのものを否定することにもつながるのではないでしょうか。

若さにしがみつかず、「衰えはあって当たり前。頑張って生きてきた自分の偽りのない姿よ。このままの自分で生きていくからね」というほどほどの姿勢でいたほうが、きっと心おだやかに生きられると思います。

こうして人生楽しく生きている姿を見れば、若い世代も「あんなふうに年を重ねられたらいいな」と思うはずです。

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