人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

実年齢より若く見られたい

50代も半ばを過ぎると、「お若いですねえ」の一言がとっても嬉しく感じられます。男女を問わず、誰しも若くありたいものですし、実際の年齢より若く見られたいと思う気持ちは同じでしょう。

一昔前にくらべて、いまは容姿も気持ちも、とてもその年齢とは考えられないほど若々しい人が多くなっています。でも、大事なのは、その若さがナチュラルなもので、不自然でないことだと思うのです。

年を重ねれば、当然体型は変わりますし、シワやシミなど皮膚の衰えも目立つようになります。最近は、そうした"老い"に対するエクササイズやフェイスケア商品、サプリメントなどがたくさん出回っています。

それらを利用してアンチエイジングのために努力をするのは悪いことではありませんが、無理をしてまでそれらに頼って若くいようとするのは、どこか不自然です。少しきつい言い方をすれば、若さにしがみついているようで、滑稽に見えることもあるのです。