ご連絡をお待ちしています

だから、取りあえずということで、紫式部が仕えた「藤原彰子」さんは「しょうし」、清少納言が仕えた「藤原定子」さんは「ていし」と音読みしています。

一番権威のある辞書、『国史大辞典』(吉川弘文館)は、その辺の事情を踏まえて、全部「音読み」にして項目を立てています。そしてこれはもちろん「便宜的にそうしている」、ということなのですが。

それで『応天の門』でも、ごく穏当に「たかこ」と読んでもらっているわけです。

もし「たかいこ」と読む典拠をご存じの方がいらっしゃったら、ぜひ著者までお声掛けください。ご連絡、本当にお待ちしております。

【関連記事】
本郷和人『光る君へ』本郷奏多さん演じる花山天皇に入内した井上咲楽さん演じるよし子は、そのまま「夜御殿」で…そもそも「入内」とは何か
部屋まで忍んできて紫式部姉妹に手を出そうとしながら「真意の分かりかねる言動」をした男…『光る君へ』主人公・紫式部が少女時代の恋をほのめかした唯一のエピソードとは
マンガ『源氏物語』5話【空蝉】人妻・空蝉の寝室に忍び込むも寝ていたのは別人…でもすることはした「光る君」が空蝉に出した手紙の内容とは

「失敗」の日本史』(著:本郷和人/中公新書ラクレ)

出版業界で続く「日本史」ブーム。書籍も数多く刊行され、今や書店の一角を占めるまでに。そのブームのきっかけの一つが、東京大学史料編纂所・本郷和人先生が手掛けた著書の数々なのは間違いない。今回その本郷先生が「日本史×失敗」をテーマにした新刊を刊行! 元寇の原因は完全に鎌倉幕府側にあった? 生涯のライバル謙信、信玄共に跡取り問題でしくじったのはなぜ? 光秀重用は信長の失敗だったと言える? あの時、氏康が秀吉に頭を下げられていたならば? 日本史を彩る英雄たちの「失敗」を検証しつつ、そこからの学び、もしくは「もし成功していたら」という“if"を展開。失敗の中にこそ、豊かな"学び"はある!