そもそも斎王とは
まず、斎王について簡単にご説明を。
「斎王」とは、天皇に代わって伊勢神宮に仕える天皇の娘などの皇族女性のこと。確実なところ、飛鳥から鎌倉時代の終わりまで660年も続いたあとに、途絶えてしまいました。
そのため「なぜ必要だったのか」をはじめ、謎が多く残されています。その謎にいくつかのヒントをくれるのが徽子女王なのです。
徽子女王は延長七年(929)に生まれました。
父は醍醐天皇の第四皇子、重明親王です。彼女は天皇の娘ではないのに、承平六年(936)、叔父の朱雀天皇の斎王となりました。
なお、山崎賢人さん演じる安倍晴明は彼女より8歳年上。そして映画で晴明のバディを務める染谷将太さん演じる源博雅は、醍醐第一皇子の克明親王の長男。徽子女王にとって、11歳年上の従兄となります。