会社を野球チームに置き換えてみる

私が新入社員の時、会社の役員と新入社員が交流する機会がありました。私も他の同期たちも、役員たちは雲の上の存在だと思い、緊張するし何を話していいかわかりませんでした。

その時、常務取締役の一人が、緊張する新入社員たちにこう言ってくれました。
 「社長だからえらいわけではなくて、社長というのも単なる役割だよ」

社長も新入社員もただのポジションと捉える(写真提供:Photo AC)

そして、さらに野球を例にして「役割」について説明してくれました。野球では、4番バッターはたくさんのホームランを打つヒーローかもしれません。しかし、そんな強打者だけでは野球はできません。

1番バッターは「出塁する」、2番バッターは「バントでランナーを2塁に送る」など、それぞれの打順のバッターに役割があります。

全員がそれぞれの役割を果たすことで試合が成り立つのです。4番バッターがえらくて他はえらくないなんてことはないのです。

それぞれ役割が 違うだけで、誰もが重要な存在なのです。

会社の役職も同じです。新入社員はまず仕事を覚え、先輩の手伝いをするのが大事な役割です。上司も、役員も、社長も、それぞれの役割を果たしています。それによって、会社全体が動いていくのです。

そういう意味では、社長から新入社員まですべての人が対等で、同じ目的に向かっているチームなのです。

私はこの話を聞いてから、格上の人に対して雲の上の人という意識が消えて、話しやすくなりました。