自分の姿勢をチェック

ここで、自分の姿勢をチェックしてみてください。

下の右側の図は、耳・肩・腰・ひざ・くるぶしが一直線になった正しい姿勢です。この姿勢は骨盤が垂直に立って初めて保つことができます。一方、骨盤が後傾すると、下の左側の図のように、背中が丸まって耳や肩やひざが前方に突き出た状態になります。

<『スッキリ出る!直腸ストレッチ 一日3分で「出口の詰まり」を取って便秘を解消するセルフケア』より>

実際、私は日々の治療のなかで骨盤が後傾している人が圧倒的に多いことを実感しています。

また、日本臨床整形外科学会の姉妹組織として2013年に設立された「全国ストップ・ザ・ロコモ協議会」は、現代の子供はネコ背・あご出し・骨盤後傾がセットとなっており、そのため運動機能に異変が起こり、この30年間で骨折率が3倍になっていると報告しています。

もちろん、これは子供に限った話ではなく、日本理学療法学術研修大会など、さまざまな学会において日本人の骨盤が後傾しやすいことが研究発表されています。

興味深いのは、民族学的にも日本人は骨盤が後傾しやすいという指摘がある点です。すなわち、狩猟民族である欧米人が、移動するために骨盤を前傾させて体に軸をつくっていたのに対し、農耕民族である日本人は、定住し移動することを必要としなかったため、骨盤が後傾しやすくなったというわけです。

※本稿は、『スッキリ出る!直腸ストレッチ 一日3分で「出口の詰まり」を取って便秘を解消するセルフケア』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。


スッキリ出る!直腸ストレッチ 一日3分で「出口の詰まり」を取って便秘を解消するセルフケア』(著:高林孝光 /CCCメディアハウス)

現代人の直腸は曲がっている!?

姿勢の専門家が考案し、医師が太鼓判を押す、これまでにない視点による便秘解消法を大公開。

2023年5月17日、フジテレビ系『ホンマでっかTV!?』で大反響があった直腸ストレッチ。

全国に1700万人いると推定される便秘に悩む人々の腸質を改善して、悪いものをラクに出す注目の健康法です。