今でも数百万円の値段が付くことも!

――デパートに「石売り場」が設けられていたとは、なかなか想像できません…。確かに『愛石の友』創刊号の表4を見ると大丸の広告が! 東京駅の真ん前のデパートに水石コーナーがあったのか。(笑)

創刊号に掲載されていた大丸の広告。メインコピーは「水石美石菊花石化石」(写真:『婦人公論.jp』編集部)

 

今でも石一つに数百万円、なんて値段が付くこともあります。

石を趣味にしていた人が亡くなって、遺族の方から「この石はいくらで売れるでしょうか?」なんて問い合わせを頂くこともしばしば。

話は変わりますが、「石をなにかに見立てる」という意味では、台座が大事なんですよね。台座師さんに依頼して石を理想の角度で鑑賞できるよう、一つ一つ、オリジナルで作ってもらうんです。

ちなみに私のお気に入りが”良寛さん”と呼んでいるこの石なんですが、売り値としては台座含めて、30万円ほどになるかな…。

ほら、表情もサイズもいいでしょ?

編集長お気に入りの「良寛さん」。そう聞くと、もう良寛にしか見えません(写真:『婦人公論.jp』編集部)

石は重たいから、火事に遭遇したらなかなか持ち出しにくいですが、これならポケットに入れて逃げられるし。(笑)

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昭和の「石ブーム」から数十年。令和となった今もなぜ『愛石』は刊行を続けられているのか…その秘密は<後編に続く>