幸せに生きるため今を大事に

先月も、ハワイ大学で講義をしてきたところです。「どんな生活をすれば、そんなに元気でいられるのか」と驚かれますが、毎日規則正しく暮らしているだけ。特別なことはしていません。

朝は4時に起床。海軍体操をして坐禅を組む。洗面後、利休居士はじめ歴代のご先祖にお経を上げ、庭にある2つの社に手を合わせてから5時に朝食。最近は、パンに野菜とミルクかみそ汁が多いですね。

昼は会合などの予定をこなし、夕食は家族と一緒にいただきます。夜7時にはすべての食事を終え、それ以降は一切飲食しません。日記をつけて、8時就寝。若いときから酒も煙草もやりません。

皆さん、年をとるのが怖いとおっしゃるけれど、寿命というものは決まっているのですよ。生まれた以上みんな死ぬのです。人間、誰もが裸で生まれ、裸で死ぬ。その覚悟はありますか。

今の60代や70代の方々は戦後生まれだから、苦しいときももちろんあったでしょうが、ほとんどが安穏とした時代に育ち、結婚して家事・育児をしてこられたはずです。最愛の夫と別れた人も、「この野郎」と思いながら一緒に生活している人もいるでしょう。夫婦なんてそんなものです。年とともに一緒に暮らす同居人になっていく。それで十分、幸せなのです。

子どもだって、「あんなに可愛がったのに、介護も世話もしてくれない」と不満に思うかもしれませんが、そういうことも笑ってすませるような、大らかな気持ちを持ちたいものです。