命が終わる時のおだやかな表情─人にやさしい認知機能障害。

認知障害はほとんどの人々にやってきます。

その症状が現れる年齢は一律ではありません。

しかし命が終わる時、痛みや悩みのために苦しまず、すべての認知機能を手放して仏様のような表情で旅立つことができるのは、認知機能の末期状態がもたらす、しあわせで安らかな死だと私は考えます。

認知症は、実は人にやさしい症状なのです。

※本稿は、『93歳、支えあって生きていく。』(Gakken)の一部を再編集したものです。


93歳、支えあって生きていく。』(著:細井恵美子/Gakken)

「普通に暮らすことができれば、それが一番のしあわせです」

93歳の現役介護職員が実践している、毎日を明るく楽しく生きていくための心得をまとめた一冊。

周りの人々と助け合いながら、ともに生きていくためのコツがたっぷり詰まっています。