(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
内閣府が公表する「令和5年版高齢社会白書」によると、令和2年度の65歳以上の要介護者数は平成22年度から約178万人増加し、特に75歳以上で割合が高くなっているそう。誰もが要介護者になり得る「超高齢化社会」の昨今ですが、特別養護老人ホーム「山城ぬくもりの里」顧問の細井恵美子さんは、93歳で現役の介護職員として働いています。そこで今回は、施設利用者に日々寄り添う細井さんが書き下ろした自著『93歳、支えあって生きていく。』から、毎日を明るく楽しく生きていくための心得を一部お届けします。

昨日までと変わらない一日を過ごす

たまに、「お元気に活動されていますが、秘訣はありますか?」といった質問をされることがあります。

しかし、お腹が空いたら食べる、眠くなったら眠るなどで、これといった健康法や秘訣があるわけではありません。

目標は、加齢による変化を受け入れながら、昨日までと変わらない一日を過ごすことです。

ただ、朝食はしっかり食べます。和食派ですから米飯は100グラム、あとは卵やハムなどと野菜。野菜も煮物が多いのと、酢の物は毎日のように準備しています。

お茶が好きで、急須350ミリリットルを2杯は最低。そのほかに、味噌(みそ)汁や澄まし汁。生野菜も欠かさずとるようにしていますが、冷蔵庫にない場合は果物に変えたり、青汁も準備しております。

お昼は職場でいただきますので、一定のカロリーやバランスが考えられています。夕食は7時までに食べる時は比較的多めに食べますが、7時より遅くなる時は少し量を減らしたり、脂っこいものは避けるようにしています。

私の食生活はどちらかといえば朝に多く、夕食は控えめにしています。