息子への教育としてやっているのは、映画館で映画を観ること

放送作家の仕事から離れて1カ月以上たちますが、今日までテレビはほとんど観ていません。と言うか、基本的に家では息子の笑福(えふ)がYouTubeを観ているので、テレビを観る機会がないんですよ。我が家のテレビは、今や完全にネットのモニターと化しています。

子育てについては息子に親の理想を押し付けることはしたくないですし、勉強も最低限のことをしていればいいと思っています。唯一教育としてやっているのは、映画館で映画を観ることでしょうか。映画館にこだわるのは、家で観るより集中できるからです。

彼は毎年、夏休みの自由研究で、観た映画のベストテンを発表しています。去年は夏の時点で12~13本くらい観ていたので、そこからランク付けをしていました。彼が書いた文章を読んでいると、1年の時より2年、2年生の時より今のほうが明らかに上手くなっている。子どもってすごいなと感心しています。

昨日も一緒に映画を観に行きましたが、それを入れて今年はすでに8本観ています。ちなみに小1の時のナンバー1は『トップガン マーヴェリック』でした。理由は「CGじゃないから」だそうです。今の子はYouTubeでメイキング映像を観ているので、ブルーバックで撮ることを知っているんですよね。彼としてはブルーバックじゃないことに驚いたようです。

息子に対して、「将来こうなってほしい」という希望はありません。ただ、自分の「好き」は早く見つけてほしいかな。何でもいいので、楽しみながら打ち込めるものを見つけて欲しい。それだけでじゅうぶんです。

奥様の「森三中」大島美幸さんと息子の笑福くん(公式インスタグラムより)

もう明日が待っている』(著:鈴木おさむ/文藝春秋 )

放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊。
これは「小説SMAP」である。

メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、
東日本大震災発生10日後の生放送、誰にも言えなかった苦悩、戦い。
国民的スターとして沢山の夢や希望をもたらしてきた彼らの全てが、たった一夜の「放送」で壊れていった。
そして日本中が悲しんだ解散――。

大ヒット番組「SMAP×SMAP」の放送作家として20 年以上彼らと走ってきた著者にしか書けなかった、奇跡の物語がここに完成した。 月刊『文藝春秋』に掲載され、「小説SMAP」と呼ばれて大きな話題を呼んだ3篇に新たな書き下ろしの章を大幅に加えた本作は、2024年3月31日をもって放送作家を引退する著者が贈る、覚悟の一冊。
「明日」を望むすべての日本人に向けた作品となっている。
なお、本書の著者印税はすべて能登半島地震の義援金として寄付されます。