自分の心臓がなくなったような空虚な気持ちに

20年以上続いた『スマスマ』は、2016年12月26日に終了。SMAPも解散となりました。

気持ちの整理もつかぬまま、2017年の1月には僕が脚本を担当したドラマ『奪い愛、冬』がスタート。このドラマが話題になったことが自信になり、「俺は俺で頑張っていこう」と自分なりに気持ちのスイッチを入れ直していました。

ところが時間がたつにつれて、「やっぱりちょっと違うな」と思うようになってきて……。

僕にとってSMAPは、長年のライバルであり、一番褒めてほしい人たちでした。彼らも彼らのまわりにいる人もすごい人たちばかりで、「俺だってヒットを出せるんだよ、褒めてくれよ!」と、常に彼らを意識しながら頑張ってきたのです。

でもSMAPがいなくなって反射鏡が消えたと言いますか、自分の心臓がなくなったような、とてつもない空虚さを感じるようになってしまったんですね。それは時間がたっても消えることはなく、仕事をしていても以前のように120%の力を出すことができなくなっていました。

ふと気づけば僕も51歳。何かを始めるなら今しかありません。考えたあげく抱えているすべての仕事を終わらせ、引退することを決めました。

鈴木さん公式インスタグラムより