悲しみを乗り越えて

さらに、あくまで史実としては、1947年1月、いつも応援し続けてくれていた母のノブも、脳溢血で亡くなりました。

嘉子は、長い時間が経ってからも、この戦時中・戦後の辛さを思い出して、友人や同僚の前で涙を流すことがしばしばあったそうです。

『三淵嘉子 先駆者であり続けた女性法曹の物語』(著:神野潔/日本能率協会マネジメントセンター)

自他ともに恵まれたお嬢様育ちだった嘉子は、悲しみを乗り越えて自らの力で人生を切り拓かなければいけない状況に追い込まれていました。