オーストラリアの伝統楽器「ディジュリドゥ」奏者であるGOMAさん。交通事故で高次脳機能障害となった後、事故を機に描き始めた作品は多くの人を魅了する(構成◎本誌編集部)
交通事故から2日後、点を描き始めた
大小さまざまな点の集合体で描かれる“ひかりの世界”。
GOMAさんが「点描画」を描き始めたのは、2009年のことだ。交通事故で脳を数ヵ所損傷し、高次脳機能障害に。
事故から2日後に突然、4歳の娘の絵の具を使って点を描き始めたという。
以来、描かずにはいられない衝動に駆られ、作品を生み出し続けている。
「事故後、幾度も意識を失うようになり、目覚めるときはいつもひかりの中を通って戻ってきます。奥のほうは真っ白な強いひかりで、だんだんと色がつき始める――。その光景を残しておきたい、という気持ちで描いています」(GOMAさん)