しつけとは、良い習慣をつけること

毎日、子育てをしている中では、ついつい小言が多くなります。親は子どもが社会に出たときに、きちんと周りと協調してやっていけるように、しつけなければならないと強く思っているからです。

しつけはもちろん必要です。幼少期に基本的生活習慣をしっかり身につけさせることは何よりも大切だと考えます。

『心を育てる中学受験-全員が中学受験する洗足学園小学校が大切にしていること』(著:吉田英也/中央公論新社)

良い習慣をつけるか悪い習慣をつけるかで、人間は全く変わってしまいますが、まさに良い習慣をつけることがしつけであり、教育なのです

良い習慣とは、毎晩決まった時間に寝て、毎朝決まった時間に起きる。いただきます、ごちそうさま、ありがとうをきちんと言う。本をよく読む。遊んだものを片付ける。きれいなものをきれいだと認める。家族で同じものを見て同じ話題で話をするといったことです。

これはすべてあたりまえのことばかりです。

言い換えれば、日々、淡々と同じペースで動くことができる、つまり、基本的な生活のスタイルをきちんと確立しているということでもあります。

あたりまえのことは、わかっているけれど、それを淡々とどんな状況でも続ける、習慣化するのが、大変難しいのです。

それでも、毎日、やるべきことをお互いにやってみてください。

この「お互いに」ということが大切です。一方的に子どもに負担を強いるのではなく、親子がお互いに決まり事を淡々とこなすのです。

子どもに宿題をやらせるのであれば、おかあさんはごはんを作る、子どもが部屋を片付けるときにリビングの掃除をする、というように。