一度ルールを決めたら「例外」を作らない

一番よくないのは親が、何も考えようとしないことです。

行き当たりばったりで、「宿題しなさい」と言ってみたり、散らかっていることを急に指摘したりするのもよくありません。毎日淡々とやることが大切なのですから、毎日言い続けなければならないのです。

『心を育てる中学受験-全員が中学受験する洗足学園小学校が大切にしていること』(著:吉田英也/中央公論新社)

例えば4年生の息子からスマホをねだられたAさん。「何でも言うことを聞くから」「勉強しっかりやるから」と言われ「先に宿題をすませる」などのルールを決めたうえで買い与えました。

最初のうちは素直に守り、勉強にも真面目に取り組んでいましたが、次第に夜遅くまで勉強をしているふりでスマホをいじるようになりました。

注意すると、ベッドにまで持ち込んでメールやLINEをする始末でした。叱っても、取り上げると脅しても、その場限りになってしまいます。

しかし実は、母親のAさんが子ども以上にスマホに依存しており、片時も手放さない生活を送っていたのです。そんなおかあさんから、約束事を守れないなら取り上げると脅されても、説得力がありません。

この家では家族のルールになっていないのです。ゲームやスマホのルールを決めたら例外を作らないこと。そして親が手本を示すことが大切です。