「心理的なゴミ箱役」を引き受けてはいけない

結局、海外などとは違い日本では「平和至上主義」であり、穏やかに笑顔で返すケースが多いです。

例えば、相手から皮肉やわかりにくい嫌味を言われているのに笑顔を作ったり、マウントを取られているのに何も対処しなかったりといった具合です。

ほかにも、毎日のように特定の店員がいるときだけコンビニにやってきて説教をする老人、企業の電話オペレーターに言いがかりをつけて恫喝や脅迫を繰り返すカスタマーハラスメントなどに対しても、明確なノーが言えず、とにかく穏便に済ませようとします。

しかし、それがますます相手の加害行為を引き出す結果になってしまうケースも多いようです。

これらの人々は自分個人の抱えている問題やストレスの捌(は)け口として、無抵抗な相手を選んで吐き出しているものですから、受け取る必要はありません。

相手の「心の問題」を受け入れたり、受け止める側になったりしてはいけないのです。

この他人の愚痴や悪口、相手のストレス解消の受け皿になってしまうことを「心理的なゴミ箱役」と私は名付けています。

言いたいことが言えない人や対人恐怖を抱えている人ほど、この「心理的なゴミ箱役」を引き受けがちです。

一度引き受けてしまうと、相手に対して「心理的なゴミ箱役」を受け入れたというメッセージになってしまい、その後も相手の愚痴の吐き捨て場として利用されてしまいます。

相手のストレスや怒りは相手のものですから、丁寧にお返しするのがベストですが、そのやり方としては、様々な方法があります。