「不幸マウント」の心理

なぜ不幸なのに、それが自慢になるのでしょうか。

それは、誰よりも不幸でいたら周りに注目される、承認される、黙らせることができる、同情と慰めの言葉をもらえる、などの心理的な利得(メリット)がたくさんあるからです。

このような不幸マウントを取る人は、そういう自分にどこか酔いしれている部分があり、周りからの注目や承認や同情や共感を集めることで、一瞬満たされた気分になるので気持ちが楽になれるわけです。

だからこそ「私はいつも不幸/被害者」というポジションを取ろうとします。

そうすることで、「私は自分の人生に責任を取る必要はありません」ということにしたいのです。こういった依存心や敵意が根底にあることが問題です。

これを解決するには、自分の中の愛情欠乏感や寂しさ、空虚感や孤独感に徹底的に向き合って癒すしかありません。

※本稿は、『既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配 「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

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既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配 「ずるい攻撃」をする人たち』(著:大鶴和江/青春出版社)

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