おかゆ篇

おかゆは消化・吸収のいい食べものの代表格。さまざまなストレスで胃が弱っている現代人に最適な養生食です。私が提案する「臓活おかゆ」は、体調や季節に合った具材をおかゆに入れるだけ。体に不要な老廃物を排出しつつ足りない栄養素を補い、手軽かつ効率的に五臓の力を活性化させることができます。

胃が最も活発に働くのは、午前7~9時の間。昼や夜に食べてもかまいませんが、朝食の時間帯に摂るのがおすすめです。また、おかゆだけではタンパクが不足してしまうので、卵焼き、焼き魚、納豆などのおかずを必ずプラスしてください。

※東洋医学では夏と秋の間を長夏と呼び、日本の梅雨の時期にあたる

五臓の働きを活性化させる食材は、「五色」と「五味」で見分けることが可能。肝なら緑色の野菜や酸味のある梅、レモンなど。また、旬の食材も五臓をサポートする

●基本のおかゆのつくり方

(1)米はよく洗い、たっぷりの水を入れて一晩(6~8時間)浸水させる。翌朝、ざるに上げる。

(2)具材を一口大にカットする。野菜の皮には栄養があるのでなるべくむかない。

(3)鍋に米、分量の水を入れ、ふたをして中火にかける。沸騰したら、へらで鍋底をこそげるように混ぜる。ふたをずらし、時々かき混ぜながら弱火で約20~30分煮る。

(4)具材を加えてさらに5~20分ほど煮る。(時間は具材の種類に合わせて調整。硬い食材や消化の悪い食材は(3)で入れる)

(5)火を止め、最後に調味料で味をととのえる。

(イラスト◎こやまもえ)