(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
フリーアナウンサー下間都代子さんが、SNSで2000人にとったアンケートでは約7割の人が「自分の声が嫌い」と答えたそう。しかし下間さんは、「話し方一つで、あなたの『声』は良くも悪くも印象が変わる」と話します。そこで今回は、下間さんの著書、『「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方』から、信頼される「声」と「話し方」のスキルを一部ご紹介します。

「感情」を揺さぶるコミュニケーション術

人は大人になると、感情を出さなくなる。かつては欲しいものを欲しい! と、その場で床に寝転んで駄々をこねた子どもも、いつしか理性を持って、感情をセーブするようになる。

特に初対面の相手に自分の感情を出すなど、そんな子どものようなことはできない、いや「してはいけない」と思っている。

だから、最初はヨロイも身につけているし、感情が伴うような本音は見せないのである。

「笑う」「笑わせる」というコミュニケーションほど、人と人の距離を縮めるものはない。ここで一番簡単な方法が「失敗談」を話すことだ。

笑える失敗談で安心感が生まれるのと同じように、ネガティブな自分を晒すことで相手はやはり安心する。失敗談とネガティブ話で笑うことにより、心が動き、扉が開き始める。

すると、「この人になら」自分の本音や感情を見せても良いのではないか? と感じ始める。そこで、次のように相手に言ってみよう。

「あなたにはこんなことありませんよね?」

これを「決めつけクエスチョン」という。

「ありますよね?」というのではなく、「ありませんよね?」という“否定の表現”で問うことによって、相手の感情を揺さぶることができる。